当たったらどうすんだよ

当たらなければどうということはない

UE4のテンプレートに自分で作ったキャラを入れて動かしたい そのニ

前回の記事ではわりと心がけというかお題というか精神論みたいなこと?を書きました。がっかりでしたね!先が長いですね!

だがしかし!ぼく自身決して物分かりがいいわけではありませんし、何度も何度もつまずいてどうにか3D界隈で仕事をさせていただいているのが実情です。なので今回もまた「考え方」だとか「これからやることのイメージング/フォーカシング」に重点を置いて話を進めていきたい、と思います。

さて今回は

UE4のサンプルアセットを見る

というのがテーマになります。

前回までの記事を読んでいただけたなら、すでにUE4とBlender(もしくはその他の3Dアプリケーション)はインストールしていますよね。Epic GAMESのアカウント取得がうまくいかん!とかはこの記事ではフォローしかねますのでご容赦くださいねw

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無事にUE4をインストールできたならEpicGAMESラウンチャーが上記のようになっているはずです。「エンジンスロット」とある部分にUE4のゲームエンジンというかエディタがバージョンごとに並び、その下の「マイプロジェクト」という部分には自分で作成したりマーケットプレイスでダウンロードしたプロジェクトがならんでいます。

もちろん、初めてUE4をインストールした場合だと、マイプロジェクトのスペースは空っぽのはずです。

それでは続いて…いよいよ「ターゲットとなるプロジェクトを作成」したいと思います。とりあえず今回は(現時点での)最新版である4.12.0を起動してみましょう。

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UNREAL EDITORというのが起動して↑のようにプロジェクトを開く/新規作成のダイアログが表示されますので、赤チェックの通りに設定してください。

※後にプロジェクトを公開しますが、現時点ではご自分で作業してくださいね。

解説するよ!

Third PersonというのはUE4にもともと用意されている「ゲーム作りのためのテンプレート」です。ほかにも色々ありますので、初めて触る方は一通りプロジェクトを作ってみて、あれこれ遊んでいると丸一日は楽しめちゃいます。

サードなパーソンなので「3番目の誰か」ですね。いわゆる「3人称視点で遊ぶゲーム」を作るためのテンプレというわけです。国産アクションゲームやRPGの大半はこのスタイルですから、誰にでも馴染みやすい仕様ですし、この記事の目的である「自分で作ったキャラを動かす」目標に達したときに、ちゃんとキャラが見えるわけです。素晴らしい!

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では次に、↑の画像にある三角ボタンで実際にテンプレで遊んでみます。

ぶっちゃけこれはサードパーソンキャラを「ただ動かせるだけ!」という超絶シンプルなテンプレートですから、飽きる人はすぐに飽きます。なので一通り動かして見て満足したら、次の作業に移りましょう。

いよいよ本題!アニメーションを確認する

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コンテンツブラウザをあーだこーだして↑のように「Animations」というフォルダを表示させましょう。なにを隠そう、こいつらが標的です。目標です。

UE4に限ったことではありませんが、たいていのゲームは同じような仕組みで「待機」とか「歩く」とか「ぶん殴る」という個別のモーションを格納し、ゲームエンジンそれぞれ独自の「アニメーションの統合機能」で混ぜ合わせ、キーボードやゲームコントローラーの操作に応じてそれぞれのアニメーションが再生されたり「混ぜ合わせたりする」ことによって「キャラの動き」を表現しています。

この辺が一般の「CGアニメ」と大きく違うところで、たとえば1分のダンスモーションをBlenderで作って再生しようとすると、動きのすべてを(原理的には)手打ちするなりモーションキャプチャファイルを利用するなりして用意する必要があるわけですが、ゲームのモーションでは個別の「短いサイクル」を用意して、ゲームエンジンにそれらを「臨機応変に」再生させられるのです。

※とはいえBlenderやMayaでも個別の動きだけを用意して組み合わせたり、UE4でも長いモーションを「とにかく再生させる」ことは普通にできます。あくまで今回は一般論ですので。

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では、先ほどのアニメーションをダブルクリックしてみてください。すると↑の画面に切り替わり、それぞれのアニメーションを再生することができるようになります。

基本的には

  • 待機
  • 歩く
  • 走る
  • ジャンプ

という4つの動きしかありません。ただしジャンプに関してだけは「スタート」「ループ」「エンド」と3つに分解されたものが用意されています。

また、ジャンプのモーションをよく観察すると、プレイボタンを押してゲームを開始したときの動きに比較して、ぜんぜん高く飛んでいないことにも「気づくはず」です。

これは「上下の動き」に関してはゲームエンジンがキャラをZ方向(上方向)にうまい具合に動かしてくれているからであり、Blenderなどでモーションを作成する際には(なにか特別な理由がない限り)ジャンプのモーションでは上下の動きを大きく入れる必要がない、ことを意味しています。

今回の成果

なにはともあれ、UE4を起動してプロジェクトを作成し、実際の「ゲームキャラの中身」を見て、観察し、それぞれの動きを知ることが今回の目的でした。

確かに、多くのゲームではもっと多彩な動きをキャラは表現してくれますし、だからこそ魅力的なわけですが…そもそも最初からあまりにも高度なことを目指しても、途中の作業が多すぎてゴールに辿りつきません。まずはとにかく「自分で作ったキャラを動かしたい」という、シンプルな目標を設定しましょう。

ではその目標とは?「待機」「歩き」「走り」「ジャンプ」という4つのモーションを作成することです。攻撃や防御やバク転などは、後からいくらでも(慣れれば)追加できるようになりますので、作業の目標が「なんだ大したことないな」と思えるようになることが今回の成果なのです。

 

それでは、今回はここまで!