当たったらどうすんだよ

当たらなければどうということはない

ZBとBlenderでUE4用のキャラを作る #1:キャラクタコンセプト

 さて今回からは、Zbrush(ZB)とBlenderを使ってアンリアルエンジン4(UE4)用に人物キャラをモデリングする記事を連続エントリしますよ。

どんなキャラにしょうか?

考えることは以下です。

  1. 二次創作ではないオリジナルキャラにする。そうすれば教材としても素体としても公開しやすい。
  2. ローポリにはこだわらないが、モバイルデバイスでも重くならない程度のポリゴン数にする。
  3. 基本のスキニングやリグ付けが容易になるように、凝った服は着せない。髪形も必要最低限の揺れモノで済むようにする。(だが揺らす)
  4. 骨も自作する。Rigifyなどの仕組みに頼らず人物アーマチュアを完成させる。

以上をルールにします。

とはいえ、一からキャラクタのデザインや設定を始めるのはあまりにも非効率的なので、ぼく自身が過去にデザインして「自由に使える」キャラである「わさびミドリ」さんを使おうと思います。

山葵(わさび)ミドリさんはもともと、とある町村の町おこし事業である「わさび栽培」のテーマキャラクタとしてデザインしたものでした(マジ)。そのとき「ウサビッチ」があるから「ワサビッチ」ってのはどうよ?って感じに企画提案したものでしたが、人物キャラではなく「ワサビそのものをデフォルメしたキャラ」が採択され、ボツになってしまったのですが私的にお気に入りだったのです。

そんなわけで今では「わさびミドリ」をやたらにぼくの名刺代わりにしているもので、こういう機会にモデリングデータを公開するのも良いかな、と思った次第です。

現状のミドリさん

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現状のミドリさんはこんなです。

これはZBのDynameshで作成した素体で、他にいろんな服装/髪形をしたミドリさんがありますが「標準ミドリさん素体」としてライブラリ化しているものです。

最初はもっと等身の小さいキャラだったのですが、いろいろ紆余曲折があって今はこれくらいの等身に落ち着きました。

早速顔をポリゴン化する

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ちゃちゃっと顔をZremesherで自動リトポしてポリゴン化してしまいます。いやDynameshだってポリゴンには違いないだろ?みたいな突っ込みはなしでw

もともとある程度唇や耳のディティールが入っていましたがSmoothBrushModifiersの1番で一気にスムージングをかけ、マスキングをポリグループ化しつつ、同じくSmooth~の6番を使ってポリグループのエッジにスムージングをかけて整形します。

さらにZremesherでKeepGroupsにチェックをいれ、Use Polypaintでポリゴン密度を画面キャプチャのように設定しました。ポリゴン密度が必要ない部分は遠慮なくColorDensityでポリゴンリダクションしてしまいます。

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Zremesherした結果がこれです。

1336Polyとの表示でしたのでまぁまぁの結果ですね。以後はGoBでBlenderに送り、頂点を整えたりトポロジーを部分的に再構築したりしてからUVを展開します。

あらかじめDynameshでディティールを入れておき、後でProjectAllしてディティールを転写する方法もありますが、けっこうBlenderでジオメトリの修正を行ってからそれをすると、変なトゲやギザギザができて修正するのが手間だったりするので、ぼくのワークフローではUV展開してからディティールを入れることにしています。

それでは打ち合わせがあるので今回はここまで!