UE4のテンプレートに自分で作ったキャラを入れて動かしたい そのロク
物語は常に佳境…とか言っている場合かどうかは分かりませんが第6回です。
今回でBlenderでの作業は終わりになりますよ。
前回、歩きのモーションを作成しました。ごくごくシンプルに作成すれば、開始モーションと中間モーションの二つのポーズを作成し、あとは反転ポーズをペーストするだけで歩きのモーションはできあがります。
- 開始ポーズと終了ポーズは同じもの
- 反転ポーズは開始ポーズを反転させたもの
- 中間ポーズをひとつ
ね?たった二つしかポーズは作っていません。あとはコピペしているだけです。
もちろん、完成度を上げるために中間ポーズを増やすことはできますが、サイクルアニメーションって難しい?って感じはなくなったのではないでしょうか。
だがしかし!!!走りのサイクルは歩きに比較して遥かに難しいのです。しかも!この記事で走りモーションは教えてあげません!ひどい!ww
いやいやwwそのかわり、Blenderファイルのすたちゅーさんにはすでに走りモーションも作ってありますし、なんでもかんでも教科書通りにポーズつけるだけでは、却って勉強にならないと思うのです。
基本的に歩きサイクルが作成できるのであれば、ずっと高度ではありますが走りモーションもその延長にあります。一度でうまい感じにならなければ、何度でもトライすれば良いだけのことです。動画を漁って走りサイクルを研究したり、自分自身でどこかを走ってみて足や体がどう動いているか観察するなど、モーションデザイナーが実際に試行錯誤しているのと同じことを実践してみてください。
ジャンプのモーションを作成する
というわけでジャンプモーションです。
ジャンプはですね、左右対称の動きにする必要がありませんので、実は待機モーションのバリエーションにも使える比較的簡単な動きです。
- 上下に重いモノが動くので「予備動作」が発生する。
↑これだけを心掛ければいいと思います。体を一度縮め、伸びあがり、足が地面から離れ、今度は伸びた状態で着地して、衝撃を吸収するために再び縮み、元のポーズに戻る。以上が一連の動きになります。
↑サンプルファイルのジャンプモーション(アクション)です。
前回「待機」のモーションから+ボタンでアクションを追加したのと同じく、ご自分で新たにジャンプモーションを作成しても良いですし、サンプルにあるキーフレームを打ちなおしてモーションを変更していただいてもかまいません。自由に試行錯誤して「それっぽいジャンプ」を目指してください。
ジャンプのモーションを作成する意味?
今回の記事の主題が、実はコレです。
本エントリの第2回で「UE4のテンプレートにあるアニメーション」を観察しました。
覚えてますよね?え?覚えてないの?まじで?ほんまに?
UE4のテンプレートに自分で作ったキャラを入れて動かしたい そのニ - 当たったらどうするんだよ
仕方ないなぁ…↑のリンクでもう一度ちゃんと読んでくださいね?(笑)
で…ですね、UE4のテンプレートでは、
- ジャンプの開始モーション
- ジャンプ中のループ
- ジャンプの終了モーション
- 上記の全体のシークェンス
が用意されていました。
今回作成した一連のジャンプモーションが4番にあたるわけです。ではそれぞれのモーションを分解して同じように「開始」「ループ」「終了」の3モーションに分けてみましょう、というのがテーマなのです。
※この作業はUE4エディタでもできますが、愛用の3Dソフトで行ったほうが楽?だとぼくは思いますし。
実際の作業
それではまずタイムラインマーカーを開始フレームである0フレームに移動します。
続いて、タイムラインマーカーを動かしながら「どこまでがジャンプ開始モーションだろうか?」ということを考えます。UE4のテンプレにあるような区切り方で良いわけですので、7フレーム目のキーフレームまでで良いかな?と思えます。
以下、
- +ボタンをクリックして新規アクションを作成する(jumpStart2など)
- Fボタンを押してフェイクユーザー化しておく
- ドープシートで7フレームより後ろのキーをBキーの矩形選択などで選択し削除する。
- 必要に応じて残ったキーフレームの先頭をGキーなどで開始フレームに移動しておく。
という作業で「ジャンプ開始」「ジャンプループ」「ジャンプ終了」の3アクションを作成しフェイクユーザー登録します。
なお…
教材にしている標準すたちゅーさんのリグのspine(背骨)には回転コピーコンストレインツが設定してあり、普段は影響(インフルエンス)をゼロにしてキーを打ってあります。試しにこの影響度を上げ下げしてどういう効果があるのか確認してみると良いのですが、ジャンプモーションをドープシートで編集する際に、うっかりコンストレインツのキーを削除してしまうと「背骨がえらいことになる」ので注意してください。
うっかりおかしなことになった場合は、開始フレームで再び「影響度0」のキーを打っておけば大丈夫です。
いよいよFBXを書き出し!
それではモーションがそろいましたのでいよいよFBXに書き出しを行います。
- すたちゅーさんメッシュを選択
- すたちゅーさんボーンを(オブジェクトモードで)shift選択
- ファイルメニューから「エクスポート」
- エクスポートから「FBX」を選択
ぶっちゃけエクスポートするために選択しているだけなので、メッシュを先に選んでもボーンを先に選んでも結果は同じです。うっかりカメラやライトなどを書きだしてしまわないようにやっていることですので、きちんとメッシュと骨が選択できているか確認してください。
- バージョン:FBX6.1ASCII
- 選択したオブジェクトにチェック
- アーマチュアとメッシュon
- モディファイヤー適用
- スムージングは「辺」
- タンジェント空間、デフォームボーンのみ、アニメーション、全アクション
- その他は画像(または第2回で紹介した記事の通りに)と同じで
以上であっけなくFBXエクスポートは完了です。
今回もサンプルファイルを収録した公開フォルダをリンクしておきますね。
それでは、次回はついにFBXをUE4に読み込みますよ!